ニューヨーク市はトランス脂肪酸を含む油脂の使用を禁止しました。米国ばかりではなく、欧州でもトランス脂肪酸の規制が進んでいます。一方、厚生労働省はバランスよく食事をするかどうかの問題であり、今のところ、商品に成分表示をしたり、外食産業に使用規制す必要はないとしています。いたずらに恐れる必要はありませんが、トランス脂肪酸のことを正しく理解し、自らと家族を守る必要があります。

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トランス脂肪酸のリスクに関する科学的知見

トランス脂肪酸のリスクとしては、俗に悪玉コレステロールといわれるLDLコレステロールを増加させ、善玉コレステロールといわれるHDLコレステロールを減少させる作用があります。多量に摂取を続けた場合、動脈硬化などによる虚血性心疾患のリスクを高めるとの報告があります。
さて、それらの報告をご紹介する前にコレステロールをきちんと理解しておきましょう。

コレステロールの基礎

嫌われ者のコレステロールですが、大いに誤解もあります。コレステロールは細胞膜をつくり、修復するというとても大切な役割を果たしているのです。
このほか、食べ物の消化吸収を助ける胆汁の材料となり、ビタミンA、D、E、Kなど脂溶性ビタミンの代謝にも重要な役割を果たしています。
このようにコレステロールは健康を維持するために欠かせない大切な"栄養素"なのです。決して肥満や生活習慣病の犯人として、目のかたきにする相手ではありません

LDLコレステロールは悪玉?

コレステロールHDLとLDL

さて、よくいわれる善玉コレステロール悪玉コレステロールですが、善玉とはHDLコレステロール、悪玉とはLDLコレステロールのことです。でも、こんな単純な決めつけは大間違い!どちらも重要な機能を果たしています。
実はHDLLDLはコレステロールそのものではなく、コレステロールを運ぶ容器なのです。コレステロールは血液に溶けないため、リポ蛋白という容器に入れられて血液中を移動します。左図をご覧ください。コレステロールを全身に運ぶのがLDL、余ったコレステロールを回収して肝臓に運ぶのがHDLです。
プラークが血管をふさぐ

あくまでバランスの話なのですが、LDLが多くなり、HDLが減ると余ったコレステロールが回収されなくなりますね。この余ったコレステロールが酸化して変性し、血管壁に入り込んで動脈硬化の原因となってしまうことがあるので悪玉と呼ばれています。おかしいですね。くずれたバランスを元にもどすことが大事であり、両者の比が重要です。
回収されず血管に大量に取り残されたLDLは、やがて変性(酸化)して白血球や血小板 と悪影響を及ぼしあいながら「プラーク」と呼ばれる固まりをつくり動脈硬化の原因となります。

トランス脂肪酸のリスクに関する報告

公的機関の報告書・意見書については下記のものがあります。
・食事、栄養及び慢性疾患予防に関するWHO/FAO合同専門家会合 (2003年)
・米国食品医薬品庁(FDA)の知見(2003年)
・欧州食品安全機関(EFSA)の意見書(2004年)

この中で「食事、栄養及び慢性疾患予防に関するWHO/FAO合同専門家会合」は、生活習慣病の予防のための目標値を示しており、トランス脂肪酸の摂取量については、総エネルギー摂取量の1%未満にすべきと指摘しています。これが日本においてもひとつの指針となっています。

これらの報告書の中で明かされている科学的事実は次の通りです。
トランス脂肪酸はLDLを増加させるだけでなく、HDLを減少させる。
・トランス脂肪酸は飽和脂肪酸(獣脂など)よりリスクが高い。
・トランス脂肪酸の高摂取は心血管系疾患のリスク増加につながる確証的な根拠がある。
・トランス脂肪酸摂取が虚血性心疾患のリスクを高める。
・トランス脂肪酸は他の脂肪酸と同様に消化・吸収され、代謝してエネルギーを供給する。
・トランス脂肪酸摂取とがん、1型糖尿病、アレルギーの関係について、疫学的な根拠は不十分である。
・トランス脂肪酸が胎児や乳児の成長や発育に与える影響は、更なる研究が必要。


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